人間発達 | |
商品 | |
貨幣・信用 | |
賃労働 | |
国家 | |
利潤 | |
世界市場 | |
所有 | |
帝国主義 | |
唯物史観 | |
弁証法 | |
思想 | |
土地・自然 | |
流通・交通 | |
生産力 | |
人口 | |
貧困 | |
近代経済学 |
社会的分業 社会的分業(the social division of labor)とは、社会的総労働が社会のさまざまな産業部門や種々の職業に区分され、細分化された個々の職業に個々人が専門的に従事することである。社会的分業はすべての商品生産の一般的基礎をなし、人々の協働によって社会的生産の維持・発展が可能となる。 社会内分業(division of labor in society)は、(性と年齢の差異など)生理的な基礎の上に自然発生的に発生する。そこに形成された異なる諸生産部面(spheres of production)は、諸共同体間の交換(とりわけ物々交換から商品交換への発展)を通して、社会的総生産(the collective production)の相互に依存しあう部門に転化し、社会的分業が成立する。 社会的分業は、「一般的分業」(=農業、工業等のような大部門への社会的生産の分割)、「特殊的分業」(=各生産部門の種・亜種への分割)、「個別的分業」(=作業場内分業)の3種類に大別できる。社会内分業(および社会的分業)と作業場内分業(および工場制手工業的分業)は、多くの類似と関連があるものの、本質的には異なる。 作業場内分業は、(工場制手工業の下では)工場制手工業的分業として現れる。工場手工業的分業は資本への生産手段の集積を前提にするが、社会的分業は(多数の相互に独立した商品生産者の間における)生産手段の分散を前提する。工場制手工業にあっては、比例数または均衡の法則が一定の労働者群を一定の機能の下に包括せしめるが、社会的分業においては、種々の社会的労働部門への商品生産者および生産手段の配分は偶然と恣意に委ねられる。 (1)K.マルクス『資本論』第1巻第4篇。 (十名直喜) |