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社会的所有 私的所有の対語で、一般には協同(共同)所有や国家所有・自治体所有を意味する。ただ、ここでもっとも重要な生産手段所有の問題を考えた場合、各企業の所有の実質はその各企業の実質的生産決定権を誰が持っているかの問題であるから、ある特定個人の決定権が特別でないような企業内の決定権の分散は、それが実態としての「私的所有」でないという意味で一種の社会的所有とも言える。 (1)木原正雄・溝端佐登史・大西広編『経済システムの転換―20世紀社会主義の実験―』世界思想社、1993年。 (2)置塩信雄『『経済学と現代の諸問題―置塩信雄のメッセージ―』大月書店、2004年。 |